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■ ギリシャ劇場(古代劇場) 《Google Map》 |
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Teatro Greco |
ギリシャ時代の紀元前3世紀、タオルミーナの町の中で一番見晴らしのいい丘をくり貫いて造られました。劇場を掘り出すのに約100,000m³の岩が持ち出されたそうです。現在見られるの赤レンガ造りの劇場は、ギリシャ時代の劇場の姿のままではなく、古代ローマ時代の1世紀末〜3世紀にかけて、闘技場に改築された後の姿です。ギリシャ時代はギリシャ悲劇や喜劇、古代ローマ時代はローマのコロッセオと同じように、健闘士と猛獣の戦いや剣闘士同士の戦いが行われていました。
直径が109mあり、シラク−サの劇場に次いでシチリアで2番目に大きい劇場です。当時タオルミーナを支配下に置いていたシラクーサのヒエロン2世によって建造されたと言われています。
劇場の大きさは、シチリアで2番目ですが、息を呑むように美しい劇場からの眺めは世界一。1787年、ここを訪れたゲーテは、世界中のどんな劇場の観客もこれほどの舞台後部の景色を目にすることが出来ないだろうと、「イタリア紀行(中)」に記しています。
現在でも、毎年6月中旬〜9月上旬の夜、時々コンサートや演劇が上演されます。たとえ内容が分からなくても、すばらしい夜景や雰囲気を味わいに行く価値がありますよ。
開: 11月1日〜2月15日 09:00〜16:00
2月16日〜28日 09:00〜16:30
3月1日〜15日 09:00〜17:00
3月16日〜31日 09:00〜17:30
4月1日〜30日 09:00〜18:30
5月1日〜8月31日 09:00〜19:00
9月1日〜15日 09:00〜18:30
9月16日〜30日 09:00〜18:00
10月1日〜15日 09:00〜17:30
10月16日〜31日 09:00〜17:00
料: 10.00ユーロ
観光シーズン中は切符売り場が混んでいることがあります。
事前購入をすると、引換のみになるので、あまり列に並ばなくて済みます。
入場券オンライン購入サイト
休: 年中無休 (特別なイベントがある時を除く)
※毎月第一日曜日は無料、無料イベントがあるときも無料
※夜にコンサートやオペラが上演される日は、16:00〜18:00頃閉まるので注意。
ギリシャ劇場イベントスケジュール ※2020年版
劇場を入って最初にある昔の舞台装置置き部屋には、スクリーンがあり、古代ローマ時代の劇場がどのようであったかを再現した3D動画*が見れます。また、ここには古代ローマ時代のモザイク床や座席の石も展示されています。
劇場の一番高いところには、小さい博物館とブックショップがあります。博物館には、劇場およびその付近で見つかった古代ローマ時代のモザイクの床、劇場を飾っていた彫像の一部、ギリシャ時代の石の帳簿などが展示されており、タオルミーナのギリシャ・ローマ時代を知る上で重要なものです。
建物の裏は、劇場一の絶景展望台になっています。
絶景で知られる劇場ですが、実はエトナ山だけでなく、劇場裏側からは、メッシーナ海峡と海の彼方にイタリア本土も見えます。
* 劇場再現3D動画はネットでも見れます。
(当時の劇場をイメージしやすいので、ぜひご覧下さい!)
タオルミーナギリシャ劇場3D再現動画(YouTube)
2017年5月26日、G7サミットの時は、ギリシャ劇場で開会式とその晩のコンサートが行われました。
・開会式の様子(YouTube)
・ミラノスカラ座コンサート(YouTube) |
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外務省のページより借用 |
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■ コルヴァイア宮 《Google Map》 |
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Palazzo Corvaja |
ギリシャ・ローマ時代の建造物の壁を一部利用してアラブ時代に塔が建てられ、14〜15世紀に左右の棟が増設されました。そのため、建物はカタロニア・ゴシック様式です。
アラゴン家の支配時代の1410年に、マルティーノ1世の未亡人であるシチリア王妃のビアンカ・ディ・ナヴァーラがタオルミーナに議会を召集して、ここでシチリア王を決めるためのシチリア議会が開かれたこともあります。(当時は、シチリア議会はパレルモのノルマン王宮でなく、シチリ各地で開催されていました。)
右棟の一階には、ツーリスト・インフォメーションが入っていています。ツーリストインフォメーションの中には、シチリアの飾り荷馬車〔Carretto Siciliano〕とプーピ〔Pupi〕と呼ばれるマリオネット人形のオリジナルが展示されているので、用がない人も覗いてみる価値あり。他の町の博物館にわざわざ行かなくてもここで見れます。
二階は、特別展示会場になっていて、時々絵画や写真の展示会が行われています。 |
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■ オデオン&サンタ・カテリーナ教会 《Google Map》 |
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Odeon & Ch.di S.Caterina |
オデオンはウンベルト通りに面したサンタ・カテリーナ教会の裏にある2世紀頃に造られた小劇場。古代ローマ時代には、音楽ホールや会議場として使われていました。
この遺跡の面白いところは、3つの時代の建物が重ね合わさっていること!紀元前4世紀のギリシャ神殿の基壇の上に、紀元後1世紀の古代ローマ時代に小劇場(オデオン)が建てられ、その一部を覆う形で17世紀にサンタ・カテリーナ教会が建てられていることです。サンタ・カテリーナ教会の中にも、遺跡の一部を見ることが出来ます。教会は、アレクサンドリアのサンタ・カテリーナに捧げられています。
【オデオン】
開: 09:00〜日没1時間前まで
料: 無料
※秋の晩はコンサート等のイベントが行われます。
【サンタ・カテリーナ教会】
開: 09:00〜20:00
※日曜・祝日09:30からのミサの最中は入ることが出来ません。
(2019年11月時点の情報) |
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■ ナウマキア 《Google Map》 |
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Naumachia |
ウンベルト通りの裏手にある赤レンガ作りの壁の建造物。1〜2世紀の古代ローマ時代のもので、シチリアに残るローマ時代の建造物としてはかなり大きいものです。
正確な用途は不明ですが、おそらくギムナジウム等の公共建築物の背後を飾る壁だったと言われています。
この遺跡の上に、19世紀もの時を越えて、一般の建物が建っているのがなんとも言えません。 |
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■ 4月9日広場 《Google Map》 |
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Piazza IX Aprile |
ウンベルト通りの中間地点にある、町の中心の広場。広場の端は展望台になっていて、海とエトナ山が見えます。空気が澄みきっている日には、何十キロ先の海岸線まで見えます。
観光客だけでなく、地元の人にも憩いの広場。ここに来て、おしゃべりを楽しむおじさんおばさんや子供連れのお母さん達がいます。夏の夜は絵描きさんや大道芸人がいて、とても賑やか。
広場にはカフェがいくつかあるので、カフェのテーブルに座り、通りを行きかう人々をのんびりと眺めるのも一興です。
広場には、海の見える展望台とカフェの他、教会が2つと塔があります。
広場の端に立つ教会は15世紀に建てられたゴシック様式の元サン・アゴスティーノ教会。現在は展示会スペースになっています。(2019年はグーテンベルグにより印刷機が登場した15〜16世紀頃の活字印刷本の展示会をしています。)
ウンベルト通りを挟んで立つのは17世紀に建てられたバロック様式のサン・ジュセッペ教会。内部もきれいなバロック様式の漆喰装飾とフレスコ画と絵画で飾られています。
その左横に聳える時計台の塔は、元々アラブ時代に建てられた塔です。
夜は、海岸線の美しい夜景が見えます。特に冬の日没時には、エトナ山に沈む太陽と色鮮やかな夕焼けが楽しめます。
12月8日〜1月6日は、毎年クリスマスツリーが立ちます。夕暮れ時は、エトナ山の夕焼けと点灯したツリーと両方楽しめますよ! |
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■ 大聖堂と噴水 《Google Map》 |
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Duomo e Fontana |
13世紀に創建され、バーリの聖ニコラに捧げられています。一見すると城塞のような建築に特徴があります。内部は三廊式の教会で、ギリシャ劇場にあったタオルミーナ産の花崗岩の円柱が、身廊と側廊を仕切る柱として再利用されています。
ドゥーモの前にある噴水は、17世紀のバロック様式。噴水の一番上にある半身半馬の女性版ケンタウロス像は、タオルミーナの町のシンボルで、町の紋章に用いられています。
★ 映画「グランブルー」のロケ地
【大聖堂】
開: 09:00〜20:00
※平日19:00(夏時間)18:00(冬時間)、日曜・祝日11:00と19:00(夏時間)18:00(冬時間)のミサの最中は入ることが出来ません。
(2020年1月時点の情報) |
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■ サント・ステファノ宮 《Google Map》 |
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Palazzo di Santo Stefano |
アラブ時代の塔を利用し、14世紀末〜15世紀初めに建てられた建築物。14世紀〜15世紀には貴族の屋敷として使われていました。
アラブ・ノルマン、カタロニア・ゴシック、キアラモンテ様式が混じった建造物で、建物の一方の壁は、昔の町の城壁とつながっています。庭には、昔雨水をためていた井戸あります。
現在は、マッツーロ財団の事務所があり、彫刻家マッツーロ氏の作品が飾られています。また、結婚式やイベントが行われることもあります。 |
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■ バディア・ベッキア 《Google Map》 |
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Badia Vecchia |
もとはノルマン時代に建てられた塔で、町の城壁の一部に組み入れられていました。14世紀に屋敷に改造され、アラゴン王家出身の修道女となったコスタンツァとエウフェミアが住んでいたと言われています。
中には入ることが出来ません。 |
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■ 市民公園(庭園) 《Google Map》 |
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Villa Comunale |
20世紀始め、イギリス人女性フローレンス・トレヴェルヤンが自分の家の庭園として造ったものです。彼女が亡くなった後、夫がタオルミーナの町へ寄贈しました。
エトナ山と海を正面に望む崖の上にあります。世界中から集められた亜熱帯・熱帯植物が植えられ、一年中花が絶えることなく咲き乱れています。崖沿いの散歩道からは、エトナ山と海岸線と海のすばらしいパノラマが広がります。
公園の中央には戦死者記念碑と大砲と魚雷があり、公園内には、フローレンス・トラベルヤンが造ったヴィクトリアン・フォリーズと呼ばれる、赤煉瓦の趣のある建築物が点在しています。
とても静かで落ち着いていて、あちこちにベンチが設置してあるので、ウンベルト通りの人ごみに疲れたら来るのにお勧めです。
たくさんの金魚のいる池や、インコのいる鳥小屋もあるので、お子様連れの方も楽しめますよ。
近くのホテルに滞在している人は、朝食前に散歩に来るのもお勧めです。
開: 08:00〜日暮れ
※7月中旬〜9月中旬は深夜まで開いています。
写真集 タオルミーナ 市民庭園 |
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■ サン・パンクラッツィオ教会 《Google Map》 |
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Chiesa di San Pancrazio |
メッシーナ門の外にあるサン・パンクラッツォ広場に面した17世紀のバロック様式の教会で、タオルミーナの守護聖人聖パンクラッツィオに捧げされています。
この教会、実は紀元前4世紀のゼウス・セラピス神殿の上に建てられています。建物外壁を見ると、大きい石灰岩のブロックが積み上げられた部分が見えますが、この部分が神殿の壁だった部分です。
教会内部には、中央祭壇の奥にサン・パンクラッツィオの神輿が安置してあります。毎年7月9日の聖パンクラッツィオ祭の日には、神輿は教会から運び出されます。(聖パンクラッツィオは、シリアのアンティオキアの出身で、1世紀にタオルミーナの司教だった人です。)
教会の前庭には、神殿の一部と思われるグレーの花崗岩の円柱の一片が置いてあります。
開: 09:00〜18:00
(2020年1月時点の情報) |
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■ サン・パンクラッツィオ広場の浴場跡 《Google Map》 |
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Terma P.zza S. Pancrazio |
メッシーナ門の外、サン・パンクラッツォ広場にあります。
道路や広場の下に埋もれている部分や破壊された部分があるため、分かりにくいのですが、1〜2世紀の住居跡の上に建てられた3〜4世紀のローマ浴場跡か、ピザンチン時代の浴場跡とされています。 |
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■ ローマ帝政時代の浴場跡 《Google Map》 |
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Terme Romane |
ギリシャ劇場通りの入口にあるヴィットリオ・エマヌエレ広場の警察署の裏にあります。
ローマ帝政時代の2世紀に造られた浴場の跡です。三方を建物に囲まれていますが、温浴室の床暖房システムを見ることが出来ます。 |
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■ シチリア伝統民族芸術博物館 《Google Map》 |
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Museo Siciliano di Arti e Tradizioni Popolari |
タオルミーナの現在の大聖堂が13世紀に現在の場所に建てられる前、ビザンチン時代にタオルミーナの大聖堂として建てられた建物です。
1617年〜1866年の間は、修道院付属の教会として使われていました。第二次世界大戦の後、大規模な修復が行われ、2015年にシチリア伝統民族芸術博物館になりました。
博物館には、1600年から1900年にかけての陶器、絵画、彫刻、シチリアの飾り荷車の一部、レース編みなどが展示されています。
開: 水〜日 10:00〜18:00
休: 月、火、一年の内で特別な祝日
料: 無料
(2020年1月時点の情報) |
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■ ベルヴェデーレ 《Google Map》 |
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Belvedere |
バスターミナルの先の曲がり角にあります。
タオルミーナの高台の町から、唯一イゾラ・ベッラが見える場所。(実は下に降りて近くから見るよりも、ここからの方が美しく見えます!)
イゾラ・ベッラ海岸やマッツァーロ海岸の他、遠くにはメッシーナ海峡までの海岸線、空気が澄んでいる日には、イタリア本土も見えます。
わざわざロープウェイで下まで降りなくても、イゾラ・ベッラを真上から見下ろすことが出来るので、町の中心から少し離れていますが、歩いていく価値があります。 |
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■ ビザンチン時代の墓 《Google Map》 |
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Tombe Bizantine |
バスターミナルからベルヴェデーレの角を市民公園の方向に曲がったところにあります。
一見すると穴が開いた壁ですが、実はギリシャ・ローマ時代の町の城壁を利用した6〜8世紀のビザンチン時代の墓の跡です。 |
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