ソルント〔Solunto〕は、パレルモの東約17キロ、標高374mのカタルファーノ山の南東斜面の標高200m付近に位置しています。
現在でも、ソルントという名の町が存在しているわけでなく、正確には、サンタ・フラヴィア市〔Santa Flavia〕(人口約11,200人)の一部のソルント考古学公園。ザッフェラーノ岬とチェファルまでの海岸線を一望できる風光明媚な地にあり、遺跡からは絶景が広がります。
紀元前700年頃、カルタゴが初めて町が築きますが、紀元前4世紀の初めに、シラク―サのディオニュシオス1世により破壊されたため、より安全で防御に適したカラルファーノ山の中腹に、再び町が築かれました。紀元前4世紀から3世紀にかけて100年以上、モツィアやパレルモと並ぶカルタゴのシチリアの交易の拠点として発展しましたが、第一次ポエニ戦争中の紀元前250年頃、古代ローマに征服され、紀元後1世紀頃から町が次第に衰退していきました。7世紀頃、残っていた建物もアラブ人により破壊されました。
現在は、1826年頃から発掘されたヘレニズム・ローマ時代の町の遺構が残り、小さな博物館を併設した考古学公園になっています。
【行き方】
パレルモ中央駅から列車で21分。S. Flavia Solunto Porticello駅下車。1時間に1本。駅から遺跡まで1.7km。
料金: 片道 2.50ユーロ (2020年1月時点)
駅から考古学地区入口までは、片道1.7kmあります。(駅前にタクシーはいません。)しかも途中から山を登らなくてはなりません。(標高差200m)遺跡の切符売り場からも遺跡まで登り坂が続くので、腱脚の人でないと難しいです。 |
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遺跡から見えるザッフェラーノ岬
遺跡から見える海岸線
山の斜面に広がる遺跡 |